刷毛の洗い方・保存方法
刷毛の洗い方・保存方法

塗り終わった刷毛(ハケ)のお手入れはきちんと出来ていますか?
洗い方が不十分だと毛の根本が固まってしまったり、前回と違う色の塗料を使う場合に、刷毛に残っていた塗料が溶けて色が変わってしまう可能性があります。
刷毛は毛質や塗料によって最適な洗い方があります。長く使い続ける為にも、洗い方や保存は気を付けて行いましょう!
獣毛刷毛×溶剤塗料 の洗い方
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1 ヘラ等を使用し、刷毛内の余分な塗料を除く
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2ラッカーシンナー(強溶剤)で洗浄
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3毛束にウエス等を巻きつけ、シンナー(弱溶剤)と油の混合液に漬ける
ポイント
混合液は、塗料用シンナーと油(サラダ油・ボイル油)を混ぜたものを使い、刷毛の毛全体が浸かるくらいの量で漬けましょう!
缶の底に毛先がつかないように吊るして下さい。
また、再度使用する際は、シンナー(弱溶剤)でよく洗浄してから使用して下さい。
化繊刷毛×水性塗料 の洗い方
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1ヘラ等を使用し、刷毛内の余分な塗料を除く
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2水道水で洗浄
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3十分に水気を取り除き、毛先を整える
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4毛先を上に向けて保存
ポイント
万が一洗いきれなかった場合、毛先を下に向けて保存していると塗料が下りて刷毛が固まってしまいます。
塗料が取りきれない場合
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1 ラッカーシンナー(強溶剤)で洗浄
ポイント
根元を揉むように洗い、塗料が残らないようにしましょう。
※ラッカーシンナー洗浄後は、中性洗剤で洗浄して下さい。
※長時間のラッカーシンナーへの浸漬は避けて下さい。
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2中性洗剤で洗浄
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3水道水で泡やヌメリが取れるまで十分に洗浄
ポイント
洗浄した水が濁らなくなるまで、念入りに洗うことが大切です!
化繊刷毛×溶剤塗料 の洗い方
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1ヘラ等を使用し、刷毛内の余分な塗料を除く
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2ラッカーシンナー(強溶剤)で洗浄
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3中性洗剤で洗浄
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4水道水で泡やヌメリが取れるまで十分に洗浄
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5十分に水気を取り除き、毛先を整える
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6毛先を上に向けて保存
長期保存する場合
刷毛を洗浄後、十分に水気を取り除き風通しの良い日陰に干して乾燥させましょう。
塗料やシンナーの後処理について
洗った水やシンナーは下水道に流さないで下さい。特別管理産業廃棄物に対応する許可を持った業者に処理、収集運搬を委託して処理をしてもらいましょう。自治体の規則を確認し、規則に従って対応しましょう。
自分で処理をする場合は、少量であれば新聞紙などで拭取り、屋外でよく乾燥させてから燃えるゴミへ捨てましょう。量が多い場合は、余ったシンナーに塗料固化剤を加えて固形化させます。それを新聞紙などで包み、燃えるゴミへ捨てましょう。
【塗料固化剤の使い方】
注意点
使用するヘラについて
塗料を取り除く際に、ステンレス製のヘラを使用すると刷毛の毛を切ってしまいます。プラスチックや木べら等のヘラで塗料を取り除きましょう!

使用するシンナーについて
洗浄には強溶剤のシンナーを使用し、漬ける場合には弱溶剤のシンナーを使用して下さい。獣毛と化繊の混毛刷毛も製品として御座いますので、強溶剤の使用には注意してください。
また、強溶剤を使用するとコシが落ちる等、本来の性能が発揮できなくなってしまう場合があります。長時間浸漬させないようにするなど、注意して使用して下さい。